我が栄光 ドイツ民主共和国AAR

いっぱいいっぱい

 1959年10月を迎え、これまで薄氷の上でぷるぷると震えるようにして持ち堪えていた東ドイツにもついに限界が訪れた。

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 核攻撃を受けて全くの無防備となったベルリンがソビエト連邦の手に落ちた。前大戦以来約14年ぶりの首都陥落である。二度も核攻撃を受けちゃ略奪するものなんて何も残っちゃいねえぞ糞。焼け焦げた蛇口でも持って帰りやがれ露助め。

 ベルリンが占領されたままではとても防衛線を維持することはできない。故にベルリンが陥落するや東ドイツ軍はすぐさまこれを奪還すべくポツダム、コットブス、シュトラールズントからベルリンへの集中攻撃を敢行したが、あえなく失敗に終わった。

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 ここでベルリンを奪い返せるのならベルリンを中心としてモグラ叩きじみた防御を繰り返して耐えることができたかもしれないが、最早東ドイツにそのような力など残されてはいなかった。要するに来るべき時が来たのだ。これ以上の戦線維持は不可能なのだ。認めるしかない。敗北の二文字はすぐそこにある。

 そう判断するやプレイヤーの「この際インチキもやむなし」という脳内スイッチが再びバチーンと入る。赤い色をした悪魔の軍団にはクーデターでお帰り願おう。ソビエト連邦へのクーデターが成立すれば、少なくとも赤軍による圧力が全て消えるのだ。

 というわけでソビエト連邦に潜伏する諜報員に「さっさとソビエト連邦をロシアにせよ!」と指令を送ろうとしたが、ここで一つの問題が持ち上がった。

 金がないのだ。

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 さすがにこの資金量ではクーデター工作成功など覚束ない。とにかく外貨を調達しなければならない。だがこれまで資金の主な調達先としていた西側諸国とは既に戦争状態にあり、外交取引の道が閉ざされている。その他の中立国にしても貿易効率が悲惨な状態となっていた。

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 それでもスウェーデン、スイス、オーストリアの三カ国とはそれなりの貿易効率(約50%)が保たれており、かつ相手も余剰の資金を有していたため辛うじて資金調達の目処がつく。後はソビエト連邦でのクーデター成立まで東ドイツが存続していられるかどうかである。とにかく併合されるのを1日でも遅らせなければならない。

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 そこで東ドイツ陸軍はポーランド国境及び沿岸の防御を放棄して後退を開始する。このまま前線の防御を続けても各軍団が孤立して包囲殲滅の憂き目に遭うだけと判断し、かくなる上は全軍でドレスデン要塞に立て籠もることが決定した。以前コットブスを要塞を貫通されたように、いかに10レベル要塞といえど今のソビエト連邦を相手にどこまで耐えられるかは疑問である。だが、全軍で籠城すれば時間を稼ぐことはできるだろう。

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 空軍も最後の力を振り絞って撤退を援護すべく迎撃に上がる。見れば充足率と指揮統制がズタズタの状態だが、それでもまだ飛べるのだ。迎撃に上がったところでろくに効果も意味も無くただ撃墜されるのみであろうが、この際無理にでも出撃して敵空軍の地上攻撃や阻止攻撃を多少なりとも防いでくれればそれでいい。どうせ空軍が残ったところで補充を行う工業力も食わせる物資の余裕も無い。ここで使い潰してしまおう。今を生き延びねば明日はないのだ。結果、この無茶な出撃が東独空軍にとってのラストフライトとなり、しばらく後に東独空軍機はその全てが失われた。今まで本当にお疲れさん。

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 それにしても赤軍の多さはどうにかならんものか。要塞攻めをしてくる時は大概100個師団近くでの攻撃がデフォである。とても対抗できんわ。

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 毛ちゃんは僕らの期待を裏切らない。この献身的な顔面ブロックがあってこそ我が東ドイツが健在でいられるのだ。これまで中国に落とされた核兵器が全てドイツに向けられていたらドイツはとうに併合されていたことだろう。

 真面目に考察すると。

 開戦以来、東ドイツは迎撃機を繰り出すことでソ連の戦略爆撃機を核兵器投下前に追い返すこともできたのだろうが、中国共産党は防空能力がほぼ皆無なために核攻撃を食らいまくったのだろう。迎撃に成功すれば傷ついた戦略爆撃機はしばらく飛んで来ないが、それができぬようでは何度も何度も爆撃されてしまうのは明白だ。中国共産党ばかり核攻撃を浴びることになったのはそのあたりが理由ではないかと推測している。正解かどうかはわからんけど。

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 1959年11月を迎える。まだ併合されてはいない。

 東ドイツ陸軍は予定通りドレスデン要塞への後退を完了して籠城態勢に入った。しかし無防備となった他の地域が次々と赤軍に制圧され、エルベ川より東は既にソビエト連邦のものである。シュトラールズントにはドイツの軍団が立て籠もって抵抗を続けていたが、大規模な包囲攻撃を受けて間もなく殲滅された。

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 もう見飽きた光景である。
 毛ちゃんいつもありがとう! と心のこもらぬ謝辞を述べつつ先へと進もう。

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 そろそろ本気でヤバい。以前からヤバいがこのままだと東ドイツは完全に孤立する。それも時間の問題だと覚悟はしていたがいざ目前に迫るとやはりぐんにょりする。まだか、ソビエトの大地にクーデター政権が樹立されるのはまだか。

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 1959年11月20日、東ドイツはついに暫定首都ドレスデンを完全に包囲される。これにより中立国と貿易を行う道は完全に閉ざされ東ドイツは陸の孤島と化した。遠からん者は音に聞け、近くば寄って目にも見よ。これぞ国の滅び行く光景である。

 この時点でドレスデン要塞には東西ドイツ陸軍合計24個師団が籠城している。要塞の強度を考慮すれば易々と攻め落とされることはないだろう。とはいえソビエト連邦ならば150師団くらいの包囲攻撃を仕掛けてくることすらありえるので恐々ものだ。だからといってどうすることもできないが。そして資源の備蓄状況は以下の通り。

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 ソビエト連邦との開戦前には15万の石油と12万の物資を有していたが、今や備蓄量は共に2万を切っていた。一年半も戦っていないのによくもまあこれだけ減ったものだ。

 さて、石油と物資はともかくとしてここで最も問題となるのは資金残量である。約4千弱、それが東ドイツに残された最後の工作資金であった。何せこれ以上はどこの国とも貿易交渉ができないのだから増える見込みが全く無い。この状況から工業力で生み出される現金など雀の涙にすらならない。

 かくなる上は運の勝負である。
 ダメならダメでもういいよ('A`)

 プレイヤーの脳内でも「ゲームが重すぎてこれ以上続けるのは苦痛だ」とか「AARにするとしても素材としてはもう充分すぎる」とか「早く終わりたい」というネガティブな本音が渦を巻いていた。

 しかしそういう時に限って成功してしまうというのがマーフィー法則というものである。
 うまくいってしまう余地があるのなら、うまくいってしまうのだ。
 投げやりこそ成功の母である。

 年が明けて1960年1月22日、ソビエト連邦に対するクーデター工作は成功した。この時東ドイツの国庫に残っていた資金は僅か81であり、文字通り最後のトライで蜘蛛の糸を掴んだのである。

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 かくてドイツは幸か不幸か今少し生き延びることを許された。だがソビエト連邦に併合されぬ以上、それは西側諸国との交戦継続を意味し、更なるドイツ国民の受難と毛ちゃんの慟哭を招くのであった。

 ちなみにクーデター成功直前の状況は以下の通りである。

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 ほんともう押し潰される一歩手前だ。

我が栄光 1960-1961 さらば遠き日


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Last-modified: 2008-02-12 (火) 00:00:00 (3963d)