ヴィシーフランスAAR
序章 †
さて、世の中にフランスのAARは数あれど、ヴィシーフランスのAARは見かけぬものだ。
そこで、最近男の人が書くAARというものを女の私も書いてみることにしました。
・・・どこら辺が「嗚呼栄光の」になる予定でありますか?
とりあえず、我が正統なるヴィシーフランスを最後まで存続させることを目標にしたい。
余力があれば、宿敵英国との決着をつけ、ドイツに奪われた領土を回復し再び欧州の大国としての栄華を取り戻したいと思う。
ちなみに作者は男です。
・・・・!!
ご紹介が遅れました。以降案内役を務めます、フランソワ・ダスティエ・ド・ラ・ヴィジュリーです。
作者がwikiなどに慣れていないためゆっくり作ります。プレイは進んでいて、SSも撮ってありますが文章を起こすのに時間がかかりますのでご了承ください。
1936年 始まりは突然になの †
普通にシナリオから我がヴィシーフランスを始めようと思えば1941年シナリオからとなってしまう。おまけに開発ラインはたったの2本だ。
だが、ヴィシー政権の誕生は1940年。よって1936年から密かに政権奪取の時に向かって力を蓄え、強いフランスを目指すこととする。
突然だが、私が「現」首相のアルベール・サローだ。
自由と平和を愛する私は、今年も左派ばりばりの政策をとろうと思う。
むむ、あれに見ゆるは救国の英雄ペタン元帥ではないか。
ちょうど良かったサロー君、T-72神からお告げが下った。「1939の年、恐怖の大王が北部仏蘭西に降ってくる。」と。
な、なんだってー!
閣下、急いで南フランスに工場を移設する必要があるでしょう。マジノ線の延長をしている暇などありますまい!(元々延長には反対していたがね)
ふむ、では急いで工場を全力生産しよう。ではペタン君、さらばだ。
外交は介入に1ポイント移動し、日本に独立保証をかけてみました。日中戦争に介入する気満々ですな。

時に開発はどうなっているか?
どうせヴィシー政権成立の暁には、史実の年よりも進んでいる研究はすべてリセットされてしまうので、英国から図面を奪いつつ産業重視でまんべんなく研究する予定です。こんな感じですね。

それではだめだよフランソワ君。大国フランスには原子力が必要だ。
資源地帯はみんなドイツに持って行かれるのだから、せめてエネルギーくらいは自給したい。至急開発を行い給え。
それは無理ですな。
何かねド・ブロイ君?君とジョリオ夫妻の力を持ってすれば、1940年中に原子炉が建設できるはずだ。
1回目のプレイをお忘れですか?どんなにがんばって技術を開発しても、ヴィシーからは核技術とロケット技術はすべて失われますよ。
まあ、ロケット試験場と原子炉は、1回作っておけば技術が一切なくなっても生産ラインの中に戻ってくれるので、何故か再生産が可能ですがね。
そういえばみんな亡命してイギリスに持って行かれてしまうのであったな。あのときは大変悔しい思いをしたものだ。では何故ロケット技術を研究するのだ。
いや、ロケット試験場をすぐに建設できるようにしておけば、ロケット開発スキルを持つ技術者がいなくなるペナルティを少しは補えるのではないかと。
なるほど、核開発は絶望的だがジェット機開発はかろうじて出来そうだからな。

これが現在の生産状況です。無計画に工場をぶち込んだので真っ赤ですね。
なぜダンケルクなど建造しているのかね
はい、ダルラン提督が海軍を拡張しろとおっしゃいまして・・・
来たるべき対スペイン戦には海軍など不要だ。そもそも我が国は陸軍国でないか。
いえ閣下、我が海軍は小汚い陸軍とは違い決してフランス国を裏切りませんぞ!
後のイギリス本土攻略戦に備えて海軍を拡張すべきです。
(・・・こいつ実は喧嘩売ってるのか?)
閣下、ダルラン提督は怖いです。そのままにしてやってください。
そうだな。ではダルラン君、ICに余裕ができ次第海軍も拡張することとする。
空軍部隊も残りますので、可能な限り拡張したいと思います。
残念だが、我が愛する陸軍は戦力補充以外は行わない。
三月 †
ドイツによるラインラント進駐が発生しました。二・二六事件も無事鎮圧された模様です。
以前鎮圧されなかったときは驚いた物だ。
六月 †
選挙では左派が当選いたしました。これで良かったのですか?
「ブラムよりヒトラー」だ。世論を保守に持って行くには、まずは最悪な左翼勢力という物を見せてやらねばなるまい。
例えて言えば、某社会党の駄目さ加減を国民に思い知ってもらうためにあえて政権に就けてみるみたいな・・・
決して閣僚のIC補正目当てではないよ?
閣下、滅多な発言はおやめください。このAAR消されたらどうするんです!
そうだったな、以後政治的な発言は慎もう。私が国家元首になるまではな。
七月 †
スペイン内戦が発生しました。介入主義へスライダーを動かすため、元帥は信条に反し介入。
古き良きフランスを愛する私としては、大変心苦しかった。
1937-1938年 戦いの嵐再びなの †
工場の増設もすすみ基本ICも94に増えました。平時補正が厳しいですが、閣僚による+15%補正と我が国の先進的な技術開発による補正のおかげで何とかやっていける感じです。
運のいいことに「偶然による発見」などが起こりまして、予定より早く研究が進んでおります。
スペイン内戦はまだ終わってないな。
しかし、残っているプロヴィンスは後2つ。時間の問題でしょう。
ペタン元帥、陸軍の改良が全く行われていないように感じるのは気のせいですかな?
ヴィシーが独立したら陸軍は残らない。それに中国相手に戦うのは日本軍とイギリス軍に任せるから大丈夫。今年も介入主義へ1ポイントだ。
大体ガムラン将軍、陸軍拡張などという戯れ言はそのしょぼい研究スキルをどうにかしてからいいたまえ。
む!しかし、事前防衛計画への適正は捨てた物ではないでしょう。
スキル1ではいくら適正があっても同じだよ。フランソワ君の方がまだ使える。
・・・
・・・
一月 †

運の良いことに戦争支持の大規模デモが起こりました。これで支那事変開始とともに中共に宣戦布告できます!
都合が良すぎはしないか?こんなに早く介入主義がMAXになるのなら、国粋派にでも独立保証をかけておくべきだったな。
いや、それではドゴールに新たに逃げ場を与えるだけか。やめておいて正解だったな。
副官だったド・ゴール将軍に何か恨みでも?
スペイン内線が終結し、対潜掃討部隊ドクトリンなんていらない物をくれました。

二月 †
ドイツと日本が防共協定を締結しました。イタ公はこれに参加しない模様です。
というよりドイツからパスタ野郎に声が掛からなかっただけだがね。初めからイタ公抜きでやるとは伍長閣下も賢明だな。
四月 †
ダンケルクが竣工しましたので、ジョフル級空母を生産ラインに入れます。
これからもアカ共の隙を見て、生産ラインに艦艇を滑り込ませる予定です。
六月 †
蘆溝橋事件が勃発しました。介入度MAXなので即宣戦布告に入りたいと思います。
むぅ。支那人め好戦性が0とはいったいどういう中共の陰謀・・・
1になるまで待たないと宣戦布告は出来ん・・・
えー、これは意外ですね。普段は蘆溝橋事件の前から続くドンパチで好戦性が上がっていることが珍しくないのに。
私は早く戦争がしたいのだ!北伐すらしない蒋介石など初めてだ。
九月 †
ついに共産党の好戦性が1になりました!
よし、即座に戦線布告だ。・・・出来ない。ブラムの陰謀か!?
きっと宣戦の口実がないのでしょう。軍の通過許可を求めてみましょう。
絶対に断るはずだから、これを口実に戦争が出来るな。実に楽しみだ。

出来ませんね。日本にはいつでも宣戦布告できるのに、共産党には出来ないとはどういう事でしょう。
だからブラムの陰謀だと何度言ったら。そうでなければ、アカかユダヤかフリーメーソンだ。
世界の陰謀の99.98%は奴らの仕業なのだから仕方がない。
十一月 †
ようやく共産党に宣戦布告できるようになりました。
おそらく好戦性も0.01単位で変化するために宣戦布告できなかったのでしょう。
アカの手先のブラムの能力値に「宣戦布告に必要な好戦性+10%」とあったのはこういう事だったのか。
そう考えると、日本への独立保証とか中共への通行許可要請とか無駄な出費だったようですね。
まあ過ぎてしまったことは仕方がない、すぐに人類の敵中国共産党に宣戦を布告せよ。

これで中国は連合の敵。即ち悪だ!
正義と悪の戦いは日英に任せて、我が国は戦時体制に入り国力増進に励むとする。
戦時体制に入ったおかげで、生産ラインに十分なICが割り振られるようになりました。
余裕が少し出来たので、護衛戦闘機旅団の生産を開始します。
こっそりとジョフル級空母と艦載機も生産ラインに乗せてみた。
いまなら敵の全兵力は日本と相対しているはず。今のうちにもぬけの殻のハイナン島まで進撃する!
何故そのような小島を?
「それは秘密です。」しかし、今年中に宣戦布告ができなかったら、「戦いの嵐再びなの」にならぬところであったな。
「再会、そしてお引越しなの」を39年に合わせるためしばらく2年まとめてタイトルをつけようと思います。
安易な道に逃げたな。
あまり美しい手段ではありませんが、見逃してください。
否!この暴挙によりフランス人の執筆精神の退廃が実証された。決して見逃すわけにはいかない。
文化創造民族の盟主として退廃したフランスには裁きの鉄槌を下さねばならない。
今、余は某王国の魔法薬店経営に忙しいからまた来る!
・・・一生フロルエルモスに引きこもっていてください。
1938年一月 †
新年おめでとうございます。閣下。
うむ、早期開戦により順調に工業力も発展している。
ハイナン島まで部隊が進出しまして、現在英軍とともに国民党の部隊を引きつけ、日本軍の攻勢を援護しています。
空軍部隊も大陸に進出し、経験値稼ぎを行っています。

今の占領範囲では広西軍閥を独立させることが出来ない。もう少し進撃しようか。
スライダーはタカ派に1ポイント移動しました。
三月 †
史実通りドイツがオーストリアを併合しました。平時IC修正が軽減されましたが、すでに戦争状態ですので関係ありませんね。
ふむ、折角MODを入れておいたのにオーストリアは帝國再建をあきらめてしまったか・・・
六月 †
選挙では再び左派が当選いたしました。これが現内閣の顔ぶれです。

サイズを小さくしすぎて見にくいな。そういえば、若者の左傾化が気になるところだが。
十月 †
我が先鋒がクワンチョウを攻略いたしました。
そうか、では早速広西軍閥を独立させよう。占領地の維持は面倒くさいし、独立させてしまえば後から英軍が攻略した領土もフランスの物にならずにすむ。

傀儡国には宗主国が資源を恵んでやらねばならないそうだが、軍閥ごときに資源は渡さなくて良い。
しかし、それでは元帥・・・
なあに、その方が物資不足にかえって耐性がつく。
本音を言ってしまえば、どうせイベントで日本に国民党もろとも併合されるから必要ないと言うことだ。
広西軍閥が独立した結果として、我が国の手元にはハイナン島のみが残りました。
なお、国民党が共産党を併合した模様です。
1939-40年 降伏、そしてお引っ越しなの! †
何か嫌なタイトルですね。
これが中の人の限界なのだろう。これだから劣等人種は困る。
昨年もつつがなく過ごしましたが今年はどういたしますか?
そうだな、まずはタカ派に1ポイント。それから・・・
それから?
公社に言って、旅行のパンフレットを寄越してくれ。温泉旅行に行きたい。
後、今年から研究ラインにド・ゴール将軍が追加されたから、病院関係技術でも研究させておこうか。
いや、温泉ってなんですか元帥閣下!
私もとうに80を越えている。老人のささやかな楽しみを君は奪う気かね?
しかしですね、時と場合という物がありまして。まだ一応中国との戦争中ですし、欧州情勢も不安になりつつありますので・・・
では上官命令だ。1週間いないにフランス国内の温泉地のパンフレットを私の執務室にまとめて持ってきたまえ。
そこまでおっしゃるのなら分かりました。南部地方から適当な場所を探してみましょう。
三月 †
イタリアがアルバニアに宣戦布告。オーストリア併合、メーメル割譲など歴史通りの日々が続きます。
ポーランドがイギリスの独立保証を受諾し、連合国となった結果ポーランドが中国国民党に宣戦布告。あまり意味はありませんが。
ふと気づいたらイギリスに70も物資を輸出していましたので、自動応答を解除して貿易協定を破棄しました。
五月 †
閣下、中国国民党が日本に併合され日華事変が集結しました。
日華事変か支那事変か統一した方がいいというのは置いておいて、いやに早いな。
奥地のウエンシヤン攻略に時間を喰って、戦争状態そのものはもうしばらく続くと思ったが。
はい、英軍が異様にがんばっていまして、インド方面から機甲部隊を投入しウエンシヤンを先に占領していた模様です。
困ったな、これからと言うときに戦時経済が解除されてしまった。このままでは工場増設に遅れが出てしまう。
こう、どこかに手頃に戦争をふっかけられる弱小国はない物かね?
宣戦布告が可能な中立国は今のところイタリアだけです。
残念だが今のところパスタの国へ戦争をふっかける訳にはいかんのだ。陸軍は勝てそうにないしな。
では独波戦までの辛抱ですね。
八月 †
MR協定が結ばれ、平時IC補正が解除されました。消費財の要求量はまだ大きいですがこれで一息つけそうです。
せっかくなので、空母を1隻生産ラインに追加した。
30日に独波戦が開始され、再び戦時経済に突入しました。
やれやれ、ようやく軍拡が再会できるか。
十月 †
産業関係、特に計算機の研究を重点的に進めた結果、電子計算機への道が開けました。
ポーランドが併合されたな。
その合間にも、海空軍の増強を進めています。

陸軍もせめて改良くらいはして欲しいものだが・・・
そろろ、ヴィシー政権成立までに間に合わない工場の建設を中止し、余剰(?)ICを軍備の拡張に充てたいと思います。
ロケット試験場を11月に建設開始しました。
1940年 †
一月 †
あけましておめでとうございます。いよいよ今年は政権成立ですね。
いわゆる内政プレイばかりやってきましたが、ヴィシーフランス成立の暁には研究ラインが五本になりそうです。
研究と言えば、マルティアル・ヴァラン将軍が追加されているね。
彼は空戦ドクトリンのスキル6持ちだから、君はお払い箱かな。
気がついたら、スキル2で戦略爆撃関係を必死に研究してくれたらヴィクトール・ドナン氏もいないな。
お払い箱になるのを察知して、勇退されたのでしょう。
リシュリュー・ダンケルク等の戦艦群が竣工し海軍戦力の大幅な向上がみられます。
二月 †

我がフランス海軍の誇る第一打撃分艦隊がクリーグスマリーネと交戦し、戦艦ビスマルク・装甲艦アドミラル・シェーア他多数を撃沈した。
同時期に英国艦隊にテルピッツも沈められており、AIドイツでは水上艦隊の再建はもはや不可能であろう。
ヴィシー成立の後を考えると、ドイツ海軍が弱体化しすぎるのは本当は困るのだが。
五月 †
閣下ぁ!!
何を慌てている。世の中には慌てたり叫んだりするに足るようなものは、何一つないぞ。
ドイツ軍がベネルクス三国に宣戦を布告、破竹の勢いの進撃でマジノ線を迂回しつつあります。
大丈夫だよ。こんな事もあろうかと!

な!
国境線沿いの部隊をすべて解散してみたのだ。
今月中に降伏してしまえば、日本のインドシナ要求イベントより先にヴィシー政権の操作に移行できるのではないかと思ってな。
では五月中に間に合いそうもない生産と研究はストップしておきますね。
ば、ば、
馬鹿にして?
違う!この売国奴め!
貴君に売国奴呼ばわりされる覚えはない。これからの時代を作るのはこの私なのだ。
そもそも、今の内閣に君の顔はないぞ。私は元々副首相だから良いとして。
そうこうするうちに基礎ICが158を突破。実効ICが205となりました。ジョンブル何するものぞです。
ふむ、海軍に力を注ぎ込んでいなければ勝てたかもしれぬ。
さて、フランソワ君。お引っ越しの準備だ。
はい、引っ越し先は鳴海市のえーと何町だ?
そこに温泉はあるのかね?
はい、ありますね。日本には温泉たくさんありますよ。
もう年だからあまり遠出はしたくない。クレルモン=フェランの近くに温泉保養地があったからそこにしようか。

五月二九日、フランスは降伏し、議会はペタン元帥を政府首班に指名。フランス国(État français, エタ・フランセ)が成立しました。
政府所在地は84歳の老元帥たっての希望でヴィシーの温泉街に設置されました。
ド・ゴールを初めとした多くの将軍達が国外に脱走した。
だが、誰かがフランスの人民を守っていかねばならないのだ。
そんなヴィシー政権苦難の歴史はこれから始まる。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
策謀編に続きます。